アスペルガーとカサンドラ奮闘記 第1話「ASD(アスペルガー症候群を含む)と診断された」

ある日、霞々(しゃいしゃい)がお世話になっている主治医に喧嘩の愚痴を聞いて頂いていたら、「野波ツナさんの本を読んでみたらいかがですか?」と言われました。

気づきは漫画からはじまった

野波ツナさんの漫画「旦那さんはアスペルガー 奥さんはカサンドラ」でした。アスペルガー症候群の夫との生活で、妻がカサンドラ症候群と呼ばれる精神的な苦痛を受けるという体験記です。読んでみて、このご夫婦のエピソードと僕達が体験が良く似ていたことに、とてもビックリしました。

僕は悪気なく思ったままをつぶやく事が多いのだけど、それを聞いた相手がどんな事を思い、時にとんでもなく傷ついてしまう事があるのか考えていませんでした。漫画のように自分を投影した姿を客観的に見てみると、相手からは自分がどう見えるのかが初めて少しだけ分かった気がしました。

「普段気づかなかった大事な問題が、僕の方にあるのかも知れない」

霞々が長年、喧嘩のたびに叫んでいた言葉の真の意味、伝えたかった主旨は何だったのか、僕にはそれが理解できていなかったのかも知れません。

この漫画の旦那さんと僕とは違うところもあったので、もっと色々なケースを知りたいと思って、「アスペルガー症候群」で検索したら漫画以外にもたくさんの書籍が出版されていたことが解って、早速10冊くらい買い集めて一気に読みました。

アスペルガー症候群の問題は、言葉を言葉通りに捉えやすくて、場の空気が読みにくいということだけではありませんでした。紹介されている色々なトラブルの事例が、僕達の喧嘩で起きていた複数の事と一致していたことが分かったのです。これは衝撃的でした。

アスピーノートの誕生

書籍の中でも「夫がアスペルガーと思ったとき妻が読む本(宮尾益知/滝口のぞみ共著)」は、目からウロコでした。

その日僕は一冊の新しいノートを用意して、ハッと思った文を、掲載されていたページ番号と共にメモしました。

後から何度も読み直せるようにインデックスにしようと思ったのです。

僕は結構衝撃を受けたことでも、何冊か他の本を読んで行くうちに、どの本で何を感じていたのかを、ふわっと忘れてしまう所が良くあるのです。

今日、4年ぶりにこのノート(アスピーノートと命名)の1ページ目を読み直してみると、当時の僕がこの本を読んでハッとした事が克明に記録されていました。僕がメモっていたのは、次のような文章でした。

「社会で成功するための冷徹で即断即決しなければならない社会性と、家庭人としての資質が異なっている?」

「カサンドラは情緒的交流が剥奪された状態である」

「カサンドラ妻はアスペルガーに惹かれやすい」

「夫の独特な思いやりの形を妻に知ってもらう」

「妻に伝わる思いやりの形を身に付けなければいけない」

この本を読んだのが2017年3月16日。

早速メンタルクリニックを探して心理検査を受けた結果、僕は「ASD:自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群を含む)」との診断を受けたのでした。

ASDと診断された

陽性診断受けて喜ぶのは変だけど、25年にも及ぶトラブルの原因がそれだったのかも知れないと、何か解決の糸口が見えたような感じがしました。

より良くなるために、僕が知りたいと思ったことは次の3つです。

Q1:自分がどういう特性を持っているのか?

Q2:相手にどういう影響を与えてしまうのか?

Q3:2人で行動をどう変えて行ったら良いのか?

診断後、このクリニックで詳細な検査結果を知るために、5月頃までカウンセリングを受けました。Q1については「自分の知らない自分の特性」に気付かされて衝撃を受けました。

(余談なので、宜しかったら後で記事をご覧ください)

残念ながら、Q2,Q3の答えをこれ以上探るのは無理そうだなと感じました。

そしてこの後、滝口のぞみ先生との運命的な出会いが待っているのでした。