20年の喧嘩を越えて、関係改善への気づき
こんにちは、霞々(しゃいしゃい)のパートナー「しんしん」です。
本サイトShyShyStyleのカップル論や紳士へのお誘いには、良い人みたいな面を紹介してもらっているけど、実生活をしているとむしろ欠点がいっぱいです。
霞々とは年間の8割くらい激しい喧嘩を続けてきました。
霞々からは良くこう言われまています。
「なぜあなたはこう思ってくれないの?」
「わたしがいちいち言わないと分からないの?」
「何度お願いしてもまた繰り返すの?」
「わたしは無価値に思えて孤独」
「スキンシップが足りない」
何かのきっかけで喧嘩が起きると、何時間も徹夜で口論が続いて、友人も朝まで巻き込んでしまったり。これが20年以上も続くという大変なものでした。
「喧嘩するほど仲がいい?」
「喧嘩両成敗?」
ASDが原因のひとつだった
徹夜の喧嘩をしても、サラリーマンだった僕は家を飛び出してでも出勤して、何事もなく仕事をこなして来られていたけど、霞々はカウンセリングセッションや音楽に必要な声を枯らしてしまったり、人前に出られない程泣きはらしてしまったり。
結果、予定をキャンセルして数日間も寝込んだり、これを何年も何年も繰り返していくうちに霞々の方にのみ大きな精神的ダメージが積み重なって、アーティスト活動が徐々にできなくなってしまいました。
医師から勧められて読んだ漫画がきっかけで検査を受け、ASD:自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群を含む)だったことが分かりました。
僕によく表れているASDの特徴は、
「自分以外に興味関心が少なく、特定の趣味などには没頭する」
「場の空気が読めず、たとえ話が苦手、相手の立場に立てない、皮肉が通じにくい」
「目先の事が気になると、今やっていた事の記憶が抜け落ちる」
霞々のストレス源は複数あったとしても、霞々との喧嘩の元になっていた要因の一つだったのは明らかでした。
滝口のぞみ先生との出会い
自閉症だから相談できる友人がほぼいなくて、何でも話しやすいとは言え、霞々に「実はこう思った」って本音トークしたら、火に油を注ぐ結果になりかねないと思いました。いや、気づくことなく、油を注ぎ続けていたのだと思います。
そんな時(2017年)アスペルガーとカサンドラの夫婦関係について、多くの著書を書かれていらっしゃる臨床心理士で心理学博士の滝口のぞみ先生のカウンセリングセッションを受ける機会を得ました。
以来、現在まで数多くのセッションやワークを受け続けています。
先生には何でも話しやすく、気兼ねなく思ったままの発言を聞いていただき、僕のダメな行動パターンには、ずはりダメ出ししていただけました。ワーク(課題)を実際にやってみると自分の発想や行動パターンが、TVの再現ビデオを見るように客観的に解って、自己発見したりしました。
「自分のことを解ってもらおうとする前に、自分のこと自体が解っていなかった。」
先ずは自分のことを理解したいと思いました。
ASDでも良い関係になろう
「自分に関心がない、そんなに価値がない」
「気づいてもらうまで自分がもっと頑張ろう」
精神的肉体的ダメージが大きいのは、そう考えてしまうカサンドラ妻の方なんだそうです。
夫婦が「アスペガーとカサンドラ」の構造に気づいたとして、カサンドラはその関係を再構築していく気力をほぼ失っていることが多いそうです。
ASDだからこそ、気づくのも変化するのもこれまた大変なんだろうと思うけど、
「あれ?そうだんたんだ、大切な人を守るためどうすればいいのかな?」
と、何か一つでも視点を変えることが出来たら、少しでも良い関係になれるのかも知れません。
僕たちは「アスペガーとカサンドラ」のケースの中では軽症かも知れません。
この連載では、僕が体験した事や思った事を書いていこうと思います。
ケースバイケースなので、僕には何が正しいとか、こうすべきとかは言えないけど、25年間僕たちが経験してきたことと、僕なりに感じたことをありのままにお伝えしていく事で、少しでも誰かの助けになれるとしたら幸いに思います。